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ボーテテラピーの不思議
ボーテテラピーというと聞き慣れない名称です。少し難しそうに感じるでしょうか。でも、その中身はカラーテラピーであり、アートテラピーでもあり、ミュージックテラピーであり、またメイクテラピーという言葉もありますが、それらを含んだ総称と考えてもらうとわかりやすいと思います。つまりは、「美」と「感動」による癒し効果ということです。 例えば、女性では多くの人が興味を持っている「メイク」、これも心に大きな影響を与えていることがわかっています。メイクをきちんとしているときは、「自分に自信が持てる」、「積極的になれる」、「気持ちにゆとりができる」等というアンケート結果があります。やはりメイクがうまくいかないとき、メイクをしていないときは、何となく憂鬱な気分で引きこもりたくなるような気持ちになるでしょう。特に際だった派手なメイクがいいと言うわけではなく、自分に似合った、自分のためのメイクは必要だと言えるでしょう。また、メイクに関して更に別の研究からは、老人性痴呆症の女性にメイクをほどこしたところ、表情やみだしなみに対する変化が見られたり、問いかけに対する反応がいつもより多くなったりという結果も出ているそうです。これらのことから「たかが化粧」ではなく、明らかに人への心理作用があると考えられます。 アートテラピーという言葉もあるように、美術・芸術に触れることも大切なことです。描き手や創作者のエネルギーはその作品を通して伝わります。それは特に高いものや有名なものとは限りません。賞を取っていることやどこかの美術館に飾られていることとは関係がないのです。私が過去に見た絵の中で涙が出るほどの作品がありました。理由は自分でもよくわからないのですが、その絵に圧倒されて言葉が出ず、涙が止まらなかったことを覚えています。その人の内部にある心の状態と美術・芸術品に表現されている何かが触れあったとき、人は必ず「感動」を覚えるはずです。また、心の病に冒されている人に絵を描いてもらうという専門的な療法もあることから、この分野の心理効果もはかりしれないものと言えるのではないでしょうか。もちろん、絵でなくても構わないわけです。昨今、動物の写真に一言だけのコメントのついた本や、子犬や子猫の写真集が売れているのにも、やはり人がそこから何らかの癒しを得ていることに他ならないと思います。 自分で何かを作る、ということもテラピーの一つだと言えます。何かを考え、手先を使い、自分の描くものに形を造り上げていく、これは見た目の癒し効果というよりも自分で創作する達成感や満足感から得られるものの方がはるかに大きいでしょう。リースやキャンドルなどを作る教室も各地で開かれています。その人気ぶりからもわかるように、自分の手で造り上げるという作業は、想像以上に心の状態をよくしてくれると考えられます。 こうして考えてみると、ボーテテラピーは様々なところで実践できます。何気なく見過ごしていることも、視点を少し変えるだけでも思いもよらない効果を得ることが出来るということです。私達の生活は、日々、時間に追われることが多すぎて、足早に通り過ぎることに慣れてしまっているようです。本来、持っている「五感」をもう少し刺激するよう意識することで、心身の免疫機能が活性化されていくこと、これがボーテテラピーの効果なのです。
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