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2001年11月 味覚障害

すっかり秋ですね。秋と言えば、、、やはり私は「食欲の秋」です。皆様はいかがでしょうか。おいしい食べ物が今まさに収穫期を迎え、あちこちに並んでいます。ところが、、、もし、このおいしい食べ物の味がわからなくなってしまったら・・・どんなにか辛いことでしょう。「味覚障害」という言葉を耳にしたことはないでしょうか?

私たちが何かを食べる時、まず、視覚や嗅覚を刺激します。そして、次に刺激するのは、当然、味覚となります。食べるという行為において、一番重要な役割を持っているとも言えるでしょう。ところが、この大切な五感の一つである「味覚」に、今、異変が起きているのです。特に最近は、20代〜30代の若い世代に、この異変が現れています。

「味覚障害」と言われているこの味覚の「異変」、具体的にはどのような症状かと言うと、「食べ物の味が薄く感じる」・「味覚を一部消失する」・「味が全く感じられない」などのように味覚が鈍るものから、「何も食べていないのに、口の中でいつも苦い味がする」・「食べ物が何とも表現できない変わった味になる」・「ある食べ物(もしくは飲み物)が本来の味と違う味になる」などという味覚の変化まで幅広いものになります。

「味覚」には甘味、塩味、うま味、酸味、苦味の5種類があります。これらは、食べるためにあると言うよりも、本来、人間が生き抜くために必要不可欠な感覚でした。私たち人間が通常おいしいと感じるもの(甘味、塩味、うま味)は、生きるために身体の必要なものであり、逆に苦味や酸味という味は、食べ物が腐った味であったり(酸味)、食べ物に毒が含まれる可能性があったり(苦味)、と警告を発するためにあったものなのです。やがて、時が経つにつれて、人は酸味や苦みも身体にとって必要なものであることを経験として知るようになり、それを楽しむようにもなってきたのです。(ゴーヤ、梅干、などが良い例ですね。)

味は舌やのどの奥に広がっている味覚のセンサーである味蕾で感じています。そして、この味蕾から神経を介し、電気信号となって脳に味が伝えられていきます。実は、味覚は他の視覚、聴覚、嗅覚に比べて、最も老化しにくいと言われている感覚なのですが、それでも高齢になると味蕾の数が減少するため、味がわかりにくくなります。ですから、高齢者の方が味覚障害になる可能性が若い世代に比べて多いのは、仕方がないことでもあるわけです。

しかし、前述したように若い世代にこの「味覚障害」が広まっているということはどういうことなのでしょうか。10年前、「味覚障害」になった人の10人のうち0.8人ほどが若い世代だったのに対し、最近では、5人に1人が若い世代なのだそうです。

「味覚障害」の原因は、不明の部分も多くあるようですが、一般によく言われていることは、まず食事、そして薬物、全身の病気、ストレスがあげられのだそうです。これもまた、哀しいことに若い世代の「生活習慣病」とも言えるものなのかもしれません。多様化、多角化した現代の食生活や、社会に蔓延している日常のストレスによって病気にかかる年齢が、若年化していることは事実でしょう。

食事で生じる「味覚障害」の主たる原因は、亜鉛不足です。味覚のセンサーである味蕾は、およそ10日間という早い周期で新しい細胞と入れ替わります。その時に必要な栄養素が亜鉛なのです。通常に食事をした場合、日本人の亜鉛摂取量は諸外国に比べて実は少ないと言われています。そして、それに加え、偏食、朝食抜き、ファーストフードやコンビニのお弁当などの食生活が広まり、亜鉛欠乏症に陥いる人が年々増加しています。また、無理なダイエットも亜鉛の欠乏を招く恐れがありますし、食品添加物を多量に摂取し続けることによって、せっかく体内に取り入れた亜鉛が食品添加物の化学物質と一緒に、体外へと排出されてしまうこともあるのだそうです。

その他、薬剤や病気による「味覚障害」も増えつつあるようですが、何と言っても、私たちが今すぐに実行出来ることは、やはり食生活の見直しと言えるでしょう。

ここで簡単に亜鉛を多く含む食材をあげておきましょう。

抹茶、緑茶せん茶(一番茶)、玄米茶、ココア、紅茶、カキ、数の子、煮干し、タラバガニ、サザエ、魚卵 、アマノリ、寒天、ワカメ、きなこ、小豆、インゲン豆、納豆、カシューナッツ、アーモンド、ごま、栗 、薄力粉、そば粉、玄米、牛レバー、ソーセージ、牛肉、豚肉、ハム 、卵黄、プロセスチーズ、パセリ、カブ菜、 などなど。

こうやって見ると、本来は家庭で摂取出来るものが多いと思いませんか?

ファーストフードやコンビニにお弁当も、時間がない時には大いに助かります。食べ物の好き嫌いは、本来、あまり好ましくはないですが、無理に食べても栄養が摂取できるとは思えませんので、強引に押し付けることも出来ないでしょう。そして、女性ならば、誰しも少しでも美しくなりたいと願い、ダイエットを試みるのではないでしょうか。

ただ、この「味覚障害」について考え始めた時、やはり、自分の食生活を振り返るという
ことを心掛けるのは、とても大事なことだと改めて思うようになりました。

心身の基本となる食事です。楽しく、おいしく食べられることが一番ですね。

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